11 3月 2011

大学生の就職活動について

今日は、大学生の就職について書いてみようと思います。
実は、私、22才から29才までの7年間、リクルーティングの仕事に従事していました。仕事の内容は、各企業の新卒採用のお手伝いで、「合同就職セミナー」の開催や、採用情報を掲載した本の発行等をおこなっていました。

職業柄、延べ人数にすると、毎年何万人という学生と接点を持っていたことになります。私が、リクルーティングの仕事をしていた頃は景気も悪く、現在同様の超買い手市場でした。その頃も今の学生と同じように、いい大学を出ていても中々就職が決まらずに、苦労している学生達を沢山みてきました。

先日テレビを見ていて、この3月に卒業する学生達の就職活動風景が放映されていて、心の痛む思いがしました。私は、このティムスという会社を立ち上げて丸13年が経ち、雇用されていた年数よりも、雇用する立場の年数が上回って来ました。何時の世も、経営者と就労者の考え方には大きな開きがあり、双方の主張する正論がぶつかり合っています。

そこで、今日は、経営者としての立場ではなく、リクルーティング産業の経験者として、多くの人事担当者と面談して来た人間として、大学生の就職活動に触れてみたいと思います。

まず、大学生の皆さんに知っておいて頂きたい事の一つとして、

「人事担当者は、採用のプロではない!」

という事です。私の私論としてですが、採用担当者は、会社の営業マンであるという考えがあります。私がサラリーマンをしていたころに企業に対して採用商品を進める際の営業トークとして使っていた言葉があります。

「今、就職活動をしている学生達は、将来のお客様になる可能性のある人たちです」

というセールストークです。就職活動といっても、新卒の場合、特別なケースを除き、数ヶ月で終了してしまいます。その数ヶ月の間、学生と企業との間には、採用する側と採用される側という立場に別れてしまいます。この立場は、その時代が、売り手市場なのか?買い手市場なのか?で優位性が決まります。しかし、どちらが優位であって、どちらが不利な立場であったとしても、数ヶ月後には、まったく関係のない人間関係に戻るケースが大半です。つあり、就職活動が終わってしまえば、学生もその企業にとってのお客様になる可能施が十分にあるという事です。従って、私が人事担当者に言い続けた事は、

「採用担当者は、会社の看板を背負った営業マンである」

という言葉です。短期間の間に、いかに自社を効率よくアピールして、いかに遺恨を残さずに学生を選別し、いかに有益な人材を確保するか?つまり、会社の営業マンがどうやって業績を伸ばして行くか?に等しい仕事なのです。

つまり、学生が抱いている人事採用担当者への思いとは裏腹に、企業の内部では、こういう思惑が蔓延しているという事実を理解する事が必要なのです。過去、私が接見した学生の殆どが、「自分のよさを採用担当者の人なら見抜いてくれる」とか、「採用担当者がすてきだから、きっといい会社だと思う」とか、「あの人は、私のよさを理解してくれない」だとか、採用担当者に対する意見ばかり口にします。

学生にとって初めて接する企業であれば、自分が得る事のできる情報ソースは、採用担当者に限られる訳ですから、しょうがない事と言えばしょうがないことなのです。しかし、事実を把握しているのとそうでないのとでは大きな差が生まれてくるのです。いかなる戦いに於いても、敵を知り、己を知ってこそ、活路が見出される訳です。相手の戦術をよく理解した上で、自分の長所をどうアレンジしていくか?就職活動とは、この単純作業の積み重ねになるのです。

こう書いてしまうと、よくある就職活動本のように聞こえてしまって、非常に不愉快な思いになるのですが、私が言いたい事は、まず、自分というものを十分に理解するプロセスが殆どの学生に欠けているという事です。エントリーシートだとか、履歴書を書いてみるまえに、自分の長所や短所をどれだけ把握できているか考えることが重要なのです。

次回からは、その方法論を少しずつ説明したいと思います。